【リポケ外伝】「李信、ついにフラグが立つ」( No.2 )

日時: 2017/12/13 19:09:29
名前: 李信
ID: W9tKmk0.

李信。この世界でその名を知らない者は…沢山いるだろう。
有名な武功と言えばアティーク戦での美味しいとこ取りのみ。世界の危機には殆ど必ず駆けつけるが、いつも平沢水素が敵の首魁を倒している為に人々の人気はそちらへ向かっていた。

エイジスも遠方で神の代行者を討伐したりと名が知れている。特にこの世界の原住民とのネットワークは最も広く、莫大な支持を得ている。

そんな状況なので当然李信は民衆人気も女性人気も無い。「負けてばかりの弱いヒーロー」。これが李信に貼られているレッテルだった。事実、その通りである。

そしてそんな李信はと言うと、何故か来た覚えの無い、窓も無い部屋で眠らされていた。

「………!」

いつも通り、倦怠感と眠気に満ちた目覚め…とはいかなかった。見知らぬ天井…見知らぬ部屋…思考が一瞬止まるがすぐに冷静さを取り戻す。

身に覚えがない。こんな家に住んでいた記憶もない。
李信は必死に思い出した。

(確か俺は城で開かれた皇帝セールの誕生日パーティーに氷河期さんや星屑や水素達と一緒に無理矢理参加させられて…飲みたくもない酒を死ぬほど飲まされて…帰り道で…そうか、意識を失ったのか…)

「…ッ!」

起き上がろうとすると手首に痛みが走る。よく見ると李信の左手首には冷たい鉄の輪がかけられており、ベッドの格子の部分に鎖で繋がれていた。それから、後頭部にも一瞬激痛が走る。

「囚われの身となったということか…」

誰が何の為にこんなことをしたのだろうか?赤屍氏は水素が倒した。アティークも封印されている。世界の脅威は去った筈だ。

にも関わらず、自分は何者かに害されている。李信が把握している範囲外でまた新たな外敵が現れたのか。

とにかく脱出しなければ。そう思った李信はすぐに鬼道を発動しようとする。

「破道の九十 黒ひつg…がっ!ぐあああああああああああ!!」

鬼道を発動しようとすると激痛が走る。

「この…腕輪か…!」

苦痛に表情を歪ませ、自身の手首にはめられた鉄の輪を睨む。原理は分からないが、鉄の輪が何らかの形で作用して力を使おうとすると無理矢理不発にさせられるようだ。